これだけ抑えればOK!ジャパニーズウイスキーを徹底解説!
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世界5大ウイスキーのひとつとして、高く評価されているジャパニーズウイスキー。
日本人のような繊細さがあり、シングルモルトやブレンデッドなど、さまざまな種類や銘柄が生産されています。
そこで今回は、ジャパニーズウイスキーの特徴や歴史、おすすめ銘柄を紹介します。ジャパニーズウイスキーについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
また、以下記事にて、初心者の方でも飲みやすいウイスキーの選び方をご紹介しています。
自分にあうウイスキーを選びたい初心者は、本記事とあわせてぜひ参考してください。
ジャパニーズウイスキーの特徴
ジャパニーズウイスキーとは、日本で生産されるウイスキーを指します。アイルランド、スコットランド、アメリカ、カナダに並び、世界5大ウイスキーのひとつです。
ただしジャパニーズウイスキーは、他の国に比べて規制が緩いことから、諸外国ではウイスキーと名乗れないものもありました。
そのため日本洋酒酒造組合は、ジャパニーズウイスキーの定義を制定。日本にある蒸溜所は、この定義を守ることになっています。
・原材料には麦芽、穀類、日本の水を使用すること。
・麦芽は必ず使用すること。
・糖化、発酵、蒸留は日本国内の蒸留所で行うこと。
・蒸留留出時のアルコール分は95%未満であること。
・貯蔵に当たっては、内容量700リットル以下の木樽に詰め、日本国内で3年以上貯蔵すること。
・色調の微調整のためにカラメルの使用を認める。
この定義は世界5大ウイスキーに引け劣らない基準です。これにより日本のウイスキーの品質は守られています。
ジャパニーズウイスキーの歴史
ジャパニーズウイスキーの歴史は、2人の日本人によって作られました。サントリーの創業者、鳥井信治郎氏とニッカウヰスキーの創業者、竹鶴政孝氏の2人がジャパニーズウイスキーの生みの親です。
鳥井氏は1899年に鳥井商店を設立します。当初は海外のウイスキーやワインの輸入販売をしていました。
1906年に社名を寿屋洋酒店に変更し、翌年には赤玉ポートワインを販売。日本人の口に合うことから大ヒットとなりました。
そこから軌道に乗った鳥井氏は、日本人向けのウイスキー製造に乗り出します。しかし、スコットランドやアイルランドのような地域はなく、膨大な設備投資も必要になるため周りから反対されます。
一方、竹鶴氏は1916年に摂津酒造に入社します。1918年には単身スコットランドに渡り、グラスゴー大学に通いながら、さまざまなウイスキー蒸留所の実習に参加。最終的にはキャンベルタウンのヘーゼルバーン蒸留所で3ヶ月の実習を経験し、ウイスキー製造の技術を学びます。
そして1920年に帰国し、スコットランドでの実習をまとめた2冊のノートを上司の岩井氏に提出。これを「竹鶴ノート」と呼び、ジャパニーズウイスキーの起源だといわれています。
しかし第一次世界大戦やアメリカの禁酒法により、日本での蒸溜所の設立は難しくなります。そのため、竹鶴は1922年に摂津酒造を退職してしまうのです。
鳥井氏と竹鶴氏が手を組んだのは1923年のことです。鳥井氏が蒸留所建設のためにスコットランドから技術者を招こうと計画し、現地のメーカーや大学に問い合わせます。そこで竹鶴氏が帰国していたことを知り、同時に摂津酒造を退職していた事実も分かります。
そこで鳥井氏は、竹鶴氏に10年契約、現在の価値で年俸約4000万円という異例のオファーを出し契約を結びました。
その後、1924年に山崎蒸溜所を設立。1929年には日本初の国産ウイスキー「白札」を発売。そこからさらに改良を加え、1937年に「角瓶」を発売し、日本中でヒットします。
しかし竹鶴氏は1934年に寿屋洋酒店を退職します。もともと2人の方向性に違いがあり、鳥井氏は首都圏に近い場所での蒸溜所の設立。竹鶴氏はスコットランドの環境に近い北海道での設立を望んでいました。
そのため竹鶴氏は退職後、北海道に大日本果汁(ニッカウヰスキー)を設立。北海道余市町に余市蒸溜所を建設します。1936年からウイスキー蒸留を開始し、1940年にはニッカウヰスキーを販売し、現在でもベストセラーの商品として根強い人気があります。
このように、今では人気の「角瓶」と「ニッカウヰスキー」には深い歴史があったのです。
その後は、日本でも蒸溜所が立ち上がるようになり、世界へ認められるウイスキー大国になっていきました。
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ジャパニーズウイスキーの選び方
いざ日本のウイスキーを購入しようと思っても、どれがいいのか迷ってしまいますよね。
そこでジャパニーズウイスキーの選び方を紹介します。
蒸溜所で選ぶ
日本には個性豊かな蒸溜所が集まっています。
芳醇な香りと濃厚なコクを持つ余市蒸溜所、スッキリ爽快な白州蒸溜所、バランスの取れた山崎蒸溜所など、好みに合わせて選ぶといいでしょう。
蒸溜所によって個性が出るので、飲み比べしてみるのも面白いかもしれません。
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価格帯で選ぶ
予算や用途に合わせて価格帯を考えましょう。
自分で飲むデイリーなら2,000円前後、ちょっと贅沢したいなら3,000円以上、贈り物なら4,000円以上といったように、用途でウイスキー選ぶのもポイントです。
ウイスキーの種類で選ぶ
ウイスキーは「シングルモルト」「グレーンウイスキー」「ブレンデッドウイスキー」の3つに分類されています。
シングルモルト | 麦芽本来の味わいがあり蒸溜所によって個性が出やすい |
グレーンウイスキー | 口当たりが軽くスッキリ飲める |
ブレンデッドウイスキー | 複数の原酒をブレンドしマイルドな印象がある |
これらのタイプを確認し、自分好みをウイスキーを見つけてみましょう。
おすすめのジャパニーズウイスキー
それではおすすめのジャパニーズウイスキーをまとめて紹介します。
銘柄一覧はこちらです。
自分好みのウイスキーがあるかチェックしてみてくださいね。
■ サントリー シングルモルト ウイスキー 山崎
■ サントリー ウイスキー オールド
■ 江井ヶ嶋酒造 ホワイトオーク 地ウイスキーあかし
■ イチローズモルト モルト&グレーン ワールド・ブレンデッド・ウイスキー ホワイトラベル
■ 竹鶴 ピュアモルト
■ シングルモルト 余市
■ シングルモルト 宮城峡
■ 三郎丸蒸留所 十年明 7年
■ キリン ウイスキー 富士山麓 樽熟原酒50度
■ 相生ユニビオ 碧州 ビン
■ 中国醸造 戸河内ウィスキー
サントリー シングルモルト ウイスキー 山崎
ミズナラ樽の貯蔵モルトとワイン樽の貯蔵モルトを、ブレンダーが絶妙にブレンド。華やかな香りと、マイルドでほのかな甘みを楽しめます。
仕込みや発酵にじっくりと時間をかけているため、炭酸水で割っても風味が崩れることはありません。
ストレートやロック、ハイボールなど、どんな飲み方でも品質の高さが伺えるジャパニーズウイスキーです。
サントリー ウイスキー オールド
サントリー ウイスキー オールドは、日本人の舌に合わせて改良をし続けてきたウイスキーです。伝統のデザインを守りつつ、高級感を演出しています。
山崎蒸溜所のシェリー樽原酒由来の、まろやかさと口当たりの良さが特徴です。
ストレートやロック、ハイボールなど、どんな飲み方でも美味しく飲めるでしょう。
江井ヶ嶋酒造 ホワイトオーク 地ウイスキーあかし
本場スコットランドから大麦麦芽を輸入し、これを明石にある蒸溜所で丁寧に蒸留します。
日本酒の杜氏が手がける明石の地ウイスキーとして、国内外から注目を集める銘柄です。
スコッチウイスキーのようなモルトの香りと、スッキリとした飲み口が楽しめます。
イチローズモルト モルト&グレーン ワールド・ブレンデッド・ウイスキー ホワイトラベル
秩父蒸留所は、ワールドウイスキーアワード(WWA)で、2007年から5年連続でジャパニーズ部門で世界最優秀賞を受賞しています。
日本だけでなく、世界に認められるウイスキーを造り続けている蒸溜所です。
ブレンドに適した原酒を主軸に、9つの蒸溜所のモルト原酒と2つの蒸溜所のグレーンウイスキーをブレンド。爽やかな果実味とスッキリとした飲み口を味わえます。
世界に認められたウイスキーを楽しみたい人におすすめです。
竹鶴 ピュアモルト
丁寧に熟成された上質なモルトのみを使用し、日本人が飲みやすいように設計。甘い香りとマイルドな口当たりが特徴で、スッキリとした余韻を楽しめます。
シングルモルト 余市
世界でも珍しい石炭直火蒸留を取り入れ、妥協することなく丁寧に蒸留しています。直火で仕上げることにより、力強く重厚なモルトウイスキーに仕上がるのが特徴です。
柔らかな麦芽の甘みと強めのピート香、スモーキーさが調和した最高の仕上がりとなっています。
ジャパニーズウイスキーの原点ともいえるウイスキーを、ぜひ味わってみてください。
シングルモルト 宮城峡
宮城峡は、北海道の余市蒸溜所を設立してから約30年後に開設されました。竹鶴は、この地を視察した時に、川の水とウイスキーを割って飲み、その場で蒸溜所の建設を決めたといいます。
良質な水と豊かな自然の中で造られるウイスキーは、華やかでフルーティーな味わいを演出。りんごや洋梨のような香りと、バニラのようななめらかさが楽しめます。
三郎丸蒸留所 十年明 7年
2019年には地元梵鐘メーカーと共同し、世界初となる鋳物蒸留器「ZEMON」と開発。世界で最も権威ある専門誌「ウイスキーマガジン」で日本人4人目となる表紙を飾りました。世界でも高く評価され、これからの活躍が期待されています。
三郎丸蒸留所の周辺には、十年明(じゅうねんみょう)と呼ばれる場所があり、かつて明かりを灯すための油の原料である、菜の花が栽培されていました。「そんな菜の花のように明るく照らし続ける存在でありたい」という想いから、十年明と名付けられました。
十年明 7年は、7年以上熟成させたモルトウイスキーをメインとした、ブレンデッドウイスキーです。
スモーキーで濃厚な味わいがあり、飲みごたえのある仕上がりとなっています。東北のウイスキーが気になる方は、ぜひ試してみてください。
キリン ウイスキー 富士山麓 樽熟原酒50度
一般的にウイスキーは、アルコール度数60度以上で瓶詰めされます。そこから熟成やブレンドを経て、加水しアルコール度数は40度前後まで落とされます。
しかし富士山麓 樽熟原酒50度は、旨味や香りを閉じ込める技術「ノンチルフィルタード」を採用。原酒そのままの旨味を最大限に活かしたウイスキーの開発に成功しています。
樽出しの状態に近い、アルコール度数50%を楽しめるのは富士山麓だけです。アルコール度数は高いですが、凝縮した旨味と香りが味わえます。
ガツンと濃厚なウイスキーを楽しみたい人におすすめです。
相生ユニビオ 碧州 ビン
日本酒やみりんの製造で有名な、相生ユニビオが手掛ける本格派ブレンデッド・ウイスキーです。
8年樽熟成のカナディアンウイスキーをベースに、12年熟成のスコッチモルト、5年熟成のアイラモルトを絶妙にブレンド。ハチミツやバニラのような甘い香りと、スパイシーな後味を楽しめます。
華やかな香りと刺激的な味わいを求めている人におすすめのウイスキーです。
中国醸造 戸河内ウィスキー
特徴の異なる2つのグレーンウイスキーと、柔らかな甘みを持つモルトウイスキーをブレンドしライトな味わいのウイスキーに仕上げています。
ナッツやコーンフレークのような香り、ほのかなピート香が後味をキリッと締めてくれます。
瀬戸内のウイスキーを味わいたい人は、ぜひチェックしてみてください。
まとめ
今回はジャパニーズウイスキーの特徴や歴史、おすすめ銘柄を紹介してきました。
日本のウイスキーの歴史は、鳥井信治郎氏と竹鶴政孝氏によって積み上げられたものです。
ぜひ2人に敬意を払い、ジャパニーズウイスキーを楽しんでみてくださいね。
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