期待の新星「嘉之助蒸溜所」とは!ウイスキーの特徴と歴史、商品種類を紹介
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ジャパニーズウイスキーブームをうけて、近年は有名なウイスキー銘柄以外のクラフト蒸溜所にも目が向けられるようになりました。
そのなかでも、2017年に稼働を始めた嘉之助蒸溜所を聞いたことはありませんか?嘉之助蒸溜所は、小規模ながらも130年以上続く蒸溜の技術と樽熟成焼酎のノウハウを活かした斬新なウイスキーを生みだしています。
今回はそんな「嘉之助蒸溜所」について取り上げ、嘉之助蒸溜所の歴史や特徴、商品ラインアップをまとめて紹介していきます。
また、以下記事にて、日本のウイスキーに興味がある人に日本各地のウイスキー蒸溜所をご紹介しています。
日本のウイスキーについて知りたい人は、本記事とあわせてぜひ参考にしてください。
参考記事:【日本国内】ウイスキー蒸溜所まとめ!
目次
嘉之助蒸溜所とは
嘉之助(かのすけ)蒸溜所は、鹿児島県日置市に位置するウイスキーのクラフト蒸溜所です。蒸溜所は、鹿児島県の吹上浜沿いに建られています。
嘉之助蒸溜所の母体となるのは、138年の歴史を持つ焼酎酒造「小正醸造」です。蒸溜所の名は、日本初となる熟成焼酎「メローコヅル」の先駆けとして知られる小正醸造 2代目の小正嘉之助に由来しています。
嘉之助蒸溜所は「Mellow Land 、 Mellow Whisky(ジャパニーズウイスキーを更に豊かに、まろやかに)」というコンセプトを掲げ、これまで焼酎で培ってきた蒸留技術とウイスキーの醸造技術を融合し、少量生産のウイスキー造りに取り組んでいる個性的な蒸溜所です。
蒸溜所としてはまだキャリアが浅いのですが、ウイスキー愛好家の間では非常に高い注目度を浴びています。2017年に稼働を始めた新参ウイスキー蒸溜所であるのにも関わらず、発売される商品は即座に売り切れるという人気ぶりなのです。
嘉之助蒸溜所の歴史
嘉之助蒸溜所の歴史は浅く、2017年に始まりました。しかし、蒸溜所の設立に至るまでのプロセスは製造元「小正醸造」の歴史を辿ることになります。
明治16年(1883年)小正醸造の創業後は、代表的な銘柄「小鶴」を中心に鹿児島県に根差した焼酎造りが行われてきました。
その後、小正醸造の2代目に就任したのは嘉之助蒸溜所のルーツとなった小正嘉之助氏。彼は焼酎の価値をもっと上げたい!と思い立ち、当時日本にはなかった革新的な樽熟成焼酎の製作に情熱を注いだのです。
そして1957年、待望の6年樽熟成焼酎「メローコヅル」は日本先駆けで誕生しました。これがたちまち大きな話題を呼び、小正醸造は樽熟成焼酎をけん引する酒造へ。
時代は移り変わり、2015年になると小正醸造は国内のウイスキーブームの旋風を受け、同じ蒸溜酒を造る会社として「培ってきた本格焼酎の樽熟成技術を活かしたウイスキー造りが出来るのではないか」と考えたのです。
こうして2017年3月、嘉之助蒸溜所は会社所有の空き地に建設されることになりました。この空地は、既に3軒ある焼酎貯蔵庫の隣。夏場は熱く、冬は氷点下になる寒暖差をウイスキーの熟成に利用しています。また蒸溜所の前は海が一望でき、ウイスキー造りの環境としても、ロケーションとしても最高な立地です。
そして同年11月13日、嘉之助蒸溜所はウイスキー製造の免許が下りたことでこの最高な環境下でウイスキー生産を開始させました。
翌年2018年4月28日ではビジターセンターのオープンを記念して、初めての公式商品となるニューメイクのミニボトルが発売。その後も、いくつかの商品が発売されましたが、すべて人気の高さから売り切れが続出しています。
他の蒸溜所に比べ、蒸溜所の歴史はまだまだ5年と浅いのではありますが、これから大きく飛躍していくのは間違いないでしょう。
嘉之助蒸溜所の特徴
嘉之助蒸溜所は3基の銅製ポットスチル(単式蒸留器)を所持しており、この3基のポットスチルこそが嘉之助蒸溜所の最大な特徴といえます。
通常、ウイスキーは2度の蒸留を行います。その際、2度目の蒸留はネックの形状が異なるポットスチルを使用することで、原酒の香りや味わいに個性を持たせています。このため、一般的な小規模クラフト・ディスティラリーは2基ポットスチルを所持していることが多いです。
しかし、嘉之助蒸溜所は小規模ながらも2基よりさらに1基多い、3基のポットスチルで蒸留を行っています。それぞれ特徴が異なる蒸留器を使い分けることでウイスキーの香りや味わいを変え、よりバラエティ豊かな酒質を生み出しているのです。
嘉之助蒸溜所の商品ラインアップ
嘉之助蒸溜所はまだ創業から浅いので、12年や18年といった長期熟成の商品は残念ながら発売されていません。しかし、ウイスキーの熟成具合を確認できる「ニューボーン」のほか、2021年には待望の3年熟成「シングルモルトウイスキー」がようやく発売されたのでご紹介していきます。
気になる方はぜひチェックしてみてください。
NEW BORN 嘉之助 ニューボーン 2020
嘉之助 ニューボーン 2020は、嘉之助蒸溜所が手掛ける第三弾となるニューボン。イギリス産ピーテッド麦芽を使用し、ホワイクオークで24か月間貯熟成させたシングルモルトです。
カシューナッツや洋梨、桃、バニラの香りが感じられ、甘やかで潮っぽい味わいとビターな甘さが余韻として続きます。
樽詰してウイスキーが完成するまで変化してゆく過程を楽しめるということで、第一弾2018と第二弾2019に引き続き、この第三弾もすぐ売り切れるほどの人気商品です。
嘉之助 NEW POT ニューポット
ニューポットは、嘉之助蒸溜所が手掛ける樽詰め前の蒸留したてのウイスキー原酒です。原料は他の商品同様イギリス産ノンピート麦芽を使用しており、2種類の原酒をブレンドして造られています。
色味はクリアで透明ですが、オイルのようなとろみがあります。香りは、焼きたてパンの香ばしさとベリー系ジャムの酸味感もあり、一般的なウイスキーとは大きく異なるのが最大な特徴です。
嘉之助蒸溜所ならではの個性をダイレクトに感じたい方におすすめな商品となっています。
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シングルモルト 嘉之助 2021 FIRST EDITION
シングルモルト 嘉之助 2021 FIRST EDITIONは、 2017年~18年に造られた嘉之助蒸溜所の初となるシングルモルトジャパニーズウイスキーです。 ノンピート麦芽を使用し、樽熟成米焼酎「 メローコヅル」で使用されたアメリカンホワイトオークリチャーカスクで熟成した原酒を複数の樽でヴァッティングして造られています。
度数は59度と高めなのが特徴ですが、香りはライムやプルーン、レーズンバターのニュアンスがあり、口に含むとメローでウッディ、バニラ、ニッキが感じられます。
後に来るオランジェットのほろ苦さや、ふわりと潮風もいいアクセントとなり、嘉之助蒸溜所のコンセプトを体現しているウイスキーと言っても過言ではない商品です。
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シングルモルト 嘉之助 2021 SECOND EDITION
2021年11月に販売された嘉之助シングルモルトの第二弾となるセカンドエディション。ファーストエディションはアメリカンホワイトオークリチャーカスク熟成に対して、こちらはバーボン樽で熟成した原酒を軸にしています。
シトラスや青りんごを彷彿とさせる爽やかな香りが特徴で、蜂蜜のようなとろりとした口当たり、柔らかな甘みと苦みが楽しめます。
第一弾と飲み比べてみてはいかがでしょうか。
嘉之助 NEW BORN 蒸溜所限定ボトル
こちらは、嘉之助蒸溜所の蒸溜所限定となるニューボンです。これまで合計3回発売されており、第1弾、第2弾、第3弾があります。
異なる貯蔵樽からセレクトした原酒をボトリングし、1本ずつ手書きのボトルナンバリングを施しています。また、数量限定かつ嘉之助蒸溜所SHOP限定の商品なため、非常にレア度が高いです。
嘉之助蒸溜所のファンとしてコレクションしたい方にぴったりな商品となっています。
嘉之助蒸溜所の工場見学
嘉之助蒸溜所では、予約制での工場見学が行われています。
糖化槽から発酵樽、蒸留、樽充填場、貯蔵庫まで、ウイスキー製造に関わる一連の過程が見学できます。また見学後には海を一望できるテイスティングルームで、海を眺めながら嘉之助のウイスキーを試飲できるのです!!
詳しい蒸溜所見学の情報は以下。
所要時間:45分~1時間程度
時間:
①10:00~11:00
②13:00~14:00
③15:00~16:00
見学料:1,000円(テイスティング費込む)
休日:月曜休館、年末年始
※臨時休業あり
※月曜日が祝日の場合は営業
さらに見学者には嬉しい特典があります。見学後は、ショップにて3,000円以上のお買い上げで500円割引してくれるそうですよ。
興味のある方はぜひ足を運んでみては?
まとめ
今回は、「嘉之助蒸溜所」についてご紹介しました。
新参ウイスキー蒸留所として、これほど注目を集める蒸留所はそうそうありません。
この先、もっと熟成が進んだ商品が出てくるのをぜひ心待ちにしてあげてみては?
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