【ナオライ監修】日本酒から出来た新しいお酒「浄酎」とは?特徴やその味を紹介!

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厳選された日本酒を独自技術で造られる「浄酎(じょうちゅう)」。

浄酎は、日本酒のようで、ウイスキーのようで、焼酎のようで、そのいずれとも違う第3の和酒と言われるお酒です。

また、単に新しいお酒であることとは他に、今までの日本酒の常識を変え、酒蔵の抱える問題の解決が期待されています。

今回は、浄酎を手がけるナオライ株式会社の代表 三宅さんとお話する機会に恵まれましたので、その魅力や商品の開発背景などをお伺いしました。

日本の新しいお酒「浄酎」

【ナオライ監修】浄酎パッケージ

まずは、浄酎がどのような特徴があるお酒なのか紹介していきます。

特徴① 日本酒が原料!新しい蒸留酒

浄酎の原料は、日本酒です。

日本酒から低温でピュアなアルコール成分を抽出することで、日本酒特有の香り、旨味を活かして造られています。

しかし、通常日本酒をただ蒸留するだけでは、香りや旨味が熱などの原因で上手く抽出されず、完成品は美味しいと言えるものにはなりません。

そのため、浄酎は日本酒の良さを最大限残すために、「低温浄溜」という技術を用いて造られます。

特徴② 日本酒を活かす低温浄溜

「低温浄溜」は、ナオライが開発した40℃以下でアルコールを分離する技術です。日本酒特有の香りや旨味を残したまま熟成ができる度数のアルコールを抽出することができます。

一般的にアルコール度数が高いお酒は「蒸留」をして造られます。蒸留は、沸点の差を利用して行われ、水(沸点100℃)とアルコールの沸点(78℃)の間、78~90℃あたりでの蒸留が一般的です。

しかしこのような高すぎる温度帯では、日本の香りや旨味が活かせません。そこでナオライでは、40℃以下でアルコールを分離させる独自の技術「低温浄溜」が行っているのです。

ちなみに、ナオライが行う低温浄溜は現在も研究を続けているそうで、より香りや旨味が表現されるお酒を目指しておられます。

特徴③ 時を楽しむことが出来る

浄酎は、日本酒と違って長く楽しむ事が出来るというのも特徴の1つです。

日本酒の賞味期限は、酒蔵ごとの取り決めや酒質によって異なりますが、製造からおおよそ半年~1年程度で設定され、温度などの変化が激しい場合はさらに短くなります。

一方で、浄酎はアルコール度数41度とウイスキー並みに高く、常温での長期保存がしやすいです。(※開栓後の長期保存はアルコール成分や香りが飛んでしまう可能性が高くなります。)

さらに、高アルコールになったことで、日本酒では難しい、木樽での熟成も可能になっています。

これにより、時間の経過が浄酎に深みを与え、ウイスキーのように熟成による変化を楽しめるのです。

日本酒を救う取り組み

浄酎は、商品のビジネスモデルが非常にサステイナブルで魅力的です。ここでは浄酎が日本の酒蔵や日本酒にどのような影響を与えることが考えられるのか紹介していきます。

酒蔵の不良在庫の解消

先ほど紹介した通り、日本酒には賞味期限があります。

さらには、需要としても、劣化が少なくフレッシュな「新鮮」なものが人気です。

そのため、酒蔵は造った日本酒を早く売らなければ、不良在庫が溜まっていくという問題を抱えています。

しかし、浄酎という選択肢が増えたことにより、不良在庫となりえる日本酒があっても、廃棄せずに新たなお酒の材料としてつかうことができるのです。

また、賞味期限が伸び、保存が効くようになったことで市場の大きな海外への輸出に広く対応できるようになります。

つまり浄酎は、酒蔵が抱えるフードロスや販売の問題にも貢献しているビジネスモデルなのです。

失われた酒蔵の復興

40年ほど前にあった約4,000カ所の酒蔵は、現在約1,200カ所まで減少しています。

経営難、後継者不足など様々な要因はありますが、3,000カ所近い減少です。

このように失われていく酒蔵がたくさんあるなか、浄酎は使われなくなってしまった酒蔵を再利用して拠点を構えることで、歴史や文化を継承しています。

広島県神石高原町の拠点もその一つです。解体間近であった、160年以上と長い歴史を持つ日本酒酒蔵が浄酎によって再稼働しました。

つまり浄酎は、歴史・文化を継承することで、その土地の持続可能な開発に貢献しているビジネスモデルでもあるのです。

浄酎のラインアップ

環境や酒蔵にも優しい浄酎ですが、いくつかのラインアップがあります。

浄酎 -Purified Spirit 白紙垂

浄酎 -Purified Spirit 白紙垂

浄酎 -Purified Spirit 白紙垂(しろしで)は、広島県にある4つの酒蔵から厳選して仕入れた日本酒を浄溜、ブレンドした浄酎です。

いくつかあるラインアップのなかでも最も原点的な商品で、日本酒らしい華やかで甘い香味を体験出来ます。

最初に飲むならまずは、この白紙垂からがおすすめです。

浄酎 -Purified Spirit 銀紙垂

浄酎 -Purified Spirit 銀紙垂

浄酎 -Purified Spirit- 銀紙垂(ぎんしで)は、酒蔵ごとの個性を楽しむことが出来る浄酎です。

有機農業にこだわるTANABE FARMの飯米を使用した日本酒が原料となっています。

原点となる白紙垂がブレンドされているのに対して、銀紙垂は酒蔵ごとに切り分けてリリースされており、ボトラーズ的なおもしろさを体験できます。

現在は4つの酒蔵、4つの銀紙垂が販売されていますが、今後拡大予定とのことです。

浄酎 -Purified Spirit 金紙垂

浄酎 -Purified Spirit 金紙垂

浄酎 -Purified Spirit 金紙垂(きんしで)は、白紙垂を1年ほど木樽で熟成させた、ウイスキーを感じる浄酎です。

現在メインで販売されているアメリカンホワイト―ク樽熟成は、バーボンを彷彿とさせる甘いバニラ香とお米の優しいニュアンスが特徴となっています。

日本酒ではむずかしい、熟成という時間が生み出す変化を楽しめます。

ミズナラ樽で熟成された浄酎も販売されていることなどから、熟成期間や使用する樽などが異なる商品の展開が気になる商品です。

琥珀浄酎 -Sake Zest Spirit

琥珀浄酎 -Sake Zest Spirit

琥珀浄酎 -Sake Zest Spirit は、日本有数のレモン産地である瀬戸内の「ミカドレモン」の皮を香り付けに使用し、熟成させた浄酎です。

クラウドファンディングで、支援者数計684人を達成したことでも注目を集めていました。

レモンの爽やかな香りと、ビターな味わいが熟成させた浄酎の甘みと掛け合わさり、上質で深みのあるテイストに仕上がっています。

ウイスキーのようで、日本酒のようで、レモンリキュールのようで、しかしそのどれでもないということが確かに分かる、そんな不思議な体験ができる逸品です。

レビュー | 浄酎を実際に飲んでみよう!

白紙垂、金紙垂、琥珀浄酎の3本を実際に飲んでいきましょう!

動画でもレビューをしています!より詳しくレビューをご覧になりたい方は動画をご視聴ください。

白紙垂を飲んでみた感想

白紙垂を飲むと、まずアルコール度数41度という高い度数を感じさせないような口当たりの良さに驚かされます。

そのうえで、確かな日本酒の吟醸香を感じ、芳醇な旨味を楽しめます。

炭酸で割って飲んだりもしましたが、お米の甘いニュアンスがしっかりしているので、ロックで楽しむのがおすすめです。

合わせるおつまみは、公式ではお魚料理を中心に紹介されていましたが、脂身の少ない馬肉のような赤身肉が良いと思います。

また個人的には、味噌漬けにしたチーズなんかも相性が抜群だと感じました。

吟醸香をしっかり感じられるので、日本酒好きにおすすめでしょう。

金紙垂を飲んでみた感想

金紙垂を鼻に近づけると、熟成による変化に驚かされます。事前の情報なくノージンググラスにでも入れて出されればウイスキーと間違えるほど、木とバニラような香りを感じます。

白紙垂はロックなど濃いめに楽しむほうがより良さを味わえる印象でしたが、金紙垂はハイボールで飲むのもおすすめです。バニラのような甘い香りが弾けてデザートのようにも楽しめます。

おすすめのおつまみは、ナッツやチョコレート、ドライフルールが公式では上げられています。オランジェットなどは最高の組み合わせになるでしょう。

また、動画で合わせている雪見だいふくなどの和菓子とクリームの要素が合わさった食べ物は、お米のニュアンスとバニラのニュアンスがマリアージュして抜群です。

ウイスキー、特にバーボンやジャパニーズウイスキーなどの甘めのニュアンスがあるタイプが好きならハマると思います。

琥珀浄酎を飲んでみた感想

琥珀浄酎は、すごく大人なレモンを感じる香りが感じられました。白紙垂、金紙垂いずれともまた違う妖艶な雰囲気を持っています。

飲み方はハイボールがおすすめです。レモンの苦みが炭酸で爽やかな雰囲気を持ち軽やかになるものの、日本酒が持つ旨味に芯ががあるのでブレのないテイストになります。

公式でおすすめされているおつまみは、魚料理やドライフルーツ、ナッツなど。

個人的に飲んでみて相性が良さそうだと思ったのはガトーショコラや、ハイボールにして、タレ系の焼き肉などでしょうか。

複雑で深みがあるので、濃い味でも負けずに合わせられそうです。

フルーツ系のお酒が好きな方におすすめでしょう。

まとめ

今回は、ナオライが販売する第3の和酒「浄酎」について紹介しました。

今回の内容をまとめると、浄酎は…

・日本酒のようで、ウイスキーのようで、焼酎のようで、どれとも違う新しいお酒!
・日本酒や酒蔵で問題となっている在庫や販売の問題を解決する新しい選択肢!

最初は「米焼酎?」と思っていましたが、実際に飲んでみると、今まで飲んだことのないテイストで、筆者も衝撃を受けました。

美味しさ、話題性、環境的な応援の意味など、いろんな側面でおすすめです!
興味のある方はぜひ一度試してみてください!

 

ナオライ株式会社のHPはこちら。

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