日本一の生産量!?灘のお酒の魅力について
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日本一の日本酒生産量を誇る県はどこだか分かりますか?
答えは兵庫県!兵庫県では灘、播磨、但馬の3ヶ所でお酒造りが盛んに行われていますが、とりわけ灘は他のどの地域よりも生産量が多いことで有名です。
今回は灘のお酒の魅力にスポットを当て、美味しさの秘密や味わいの特徴についてまとめるとともに、代表的な銘柄もいくつかピックアップしてご紹介します!
目次
灘のお酒とはどんなお酒?
酒どころの灘は、今津郷、西宮郷、魚崎郷、御影郷、西郷の5つの地域に分けられ、これらの地域をまとめて「灘五郷」と呼ばれています。
実は灘五郷で日本酒造りが盛んに行われるようになったのは江戸時代になってからのことで、大昔からお酒が造られてきたわけではありません。
当時は、江戸に卸される品質の良いものは“下るもの”、出所がわからない粗悪なものは“下らないもの”という認識がありました。江戸には多くの日本酒が出回っていたのですが、江戸っ子が飲むお酒の8割は灘から下ってきたものと言われています。
灘のお酒が熱い支持を受ける理由
灘のお酒が根強い人気を誇るのは、灘を取り巻く環境にヒントがありました!
水
良質な日本酒を醸すには質の良い水が必要です。
兵庫県西宮市にある西宮神社からは、六甲山の花崗岩に磨かれた地下水が湧き出ています。この湧き水は「宮水」と呼ばれ、江戸時代後期から日本酒の仕込み水として使われるようになりました。
現在も灘にある酒造の多くが、この宮水によってお酒を仕込んでいます。
ロケーション
兵庫県は酒米生産量日本一の県として知られています。
県内では酒米の王様として名高い「山田錦」をメインに生産が行われているため、高品質の酒米が近場で手に入るという立地的なメリットがあります。
また冬場には「六甲おろし」と呼ばれる寒風が吹きつけます。この風により蔵の温度は低く保たれ、雑菌の繁殖を防ぎながらゆっくり発酵を進めることができます。
丹波杜氏
「丹波杜氏」とは高い醸造技術を持つ丹波出身の杜氏のこと。岩手県の南部杜氏、新潟県の越後杜氏とともに日本三大杜氏として名を連ねるプロフェッショナル集団です。
酒蔵が増加し競争が激しくなったことで、より効率的でより短期間で造れる「丹波流」という独自の技術が生まれました。
いわば蔵同士がしのぎを削りあって生まれたテクニックということですね。この技術によって、灘のお酒が発展を遂げることができました。
味の特徴
灘の酒は別名「男酒」として広く知られています。その理由は、酸の強い辛口テイストとパンチのある酒質となる傾向にあるためです。
先述しましたが、灘にある多くの酒造がお酒の仕込みに宮水を使用しています。
この水はミネラルをたっぷりと含む硬水なので、酵母の繁殖に向いた環境の下でアルコール発酵も活発に行われます。その結果コクとキレのある力強い辛口テイストのお酒が出来上がり、灘五郷で醸されるお酒は「男性的な味わい」を持つようになるのです。
ちなみに男酒とは対照的に「女酒」というものも存在します。女酒は京都・伏見の日本酒のことを指し、丸みを帯びた優しい味わいに仕上がる傾向にあります。
代表的な灘の酒3選!
ハイレベルな日本酒メーカーがひしめき合っている灘五郷ですが、その中でも押さえておきたい銘柄を3つピックアップしてご紹介します!
菊正宗 純米大吟醸
造り手は1659年創業の菊正宗酒造。360年以上もの歴史を誇る由緒正しき蔵元です。
原料米には山田錦が使われており、山田錦の中でも特に良質とされる特A地区のものを38%になるまで贅沢に磨いて造られた一本です!
7~15℃ぐらいの温度帯であれば、スッキリとした淡麗辛口テイストが楽しめます。
剣菱
製造元は剣菱酒造。1505年の創業以来500年以上の長い歴史を持ちます。
トータル的には辛口ですが、お米由来の旨みと柔らかさが感じられます。お燗にすると旨みがさらに立ち昇り後味をキュッと引き締めてくれるので、日本酒スターターにもおすすめの一本です。
櫻正宗 金稀 純米吟醸
製造元である櫻正宗株式会社は1625年からお酒造りをしている酒造会社です。
当初は農業の傍らでお酒造りを行なっていましたが、酒造業一本に絞って醸造を始めた1717年が正式な創業年となっています。
金稀 純米吟醸は櫻正宗ブランドを代表する一本で、やや辛口でありながら芳醇さとコクを持ち合わせている本格派の純米大吟醸です。冷やして良し、お燗にしても良しなので、お好みの温度で美味しくいただけます。
まとめ
今回は灘のお酒にフォーカスしました。
江戸で飲まれていた8割のお酒が灘から来たものだったとは驚きでした!灘のお酒の質の良さを当時の人も理解していたんですね。
文字でつらつらとご紹介しましたが、実際飲んでみるまでは「男酒」の全体像をイメージしづらいと思います。今回ご紹介した商品から試して男酒の世界に触れてみてはいかがでしょうか?
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