癖のないアイラ?ブナハーブンとは?歴史やおすすめの商品をご紹介!

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アイラ島で製造されるアイラウイスキーには、様々な種類があります。今回ご紹介する「ブナハーブン」もその中の1つです。

ブナハーブンは他のアイラウイスキーとは異なり「スモーキーさ」といった特有のクセがありません。そのため飲みやすさには定評があり、アイラウイスキー初心者にはピッタリのウイスキーとして有名です。

今回は、ブナハーブンの歴史やと特徴に加え、商品の種類についても紹介します。

ブナハーブンとは?

ウイスキーのイメージ

ブナハーブンはアイラ島で製造されていることから、アイラウイスキーの1つに数えられるブランドとなります。

ブナハーブンの言葉の意味は「河口」です。人里から離れた入り江に蒸留所が建設されたことが由来となっています。

アイラウイスキーはスモーキーさが大きな特徴ですが、ブナハーブンは製造材料が他と異なるためあまりスモーキーさを感じません。そのため従来のアイラウイスキーよりもクセが抑えられているのです。

アメリカで、ブッシュ大統領の時代にはホワイトハウスのパーティで必ずブナハーブンが振舞われたともいわれています。

ブナハーブン蒸留所の歴史

ディスティラリーのイメージ

ブナハーブンを手掛けているのは、ブナハーブン蒸留所です。

ブナハーブン蒸留所はウィリアム・ロバートソン氏によって1881年に創業しましたが、実際に稼働を開始したのは1883年です。

その後は度重なる買収によってオーナーが次々と入れ替わり、現在ではバーンスチュワート社が製造しており、販売は日本企業のアサヒビールが行っています。

かつてはブレンデッド用の原酒のみ製造をしていました。
しかし1963年に入ると、ウイスキーブームをうけて、ノンピート仕様のウイスキーが求められるようになります。ブナハーブン蒸留所はブレンデッド用の原酒では生き残れないと考え、ノンピートのウイスキー造りにシフトしていきます。

そして創業してから100年程経過した1979年、ノンピートのシングルモルトを誕生させるや否や、瞬く間に注目される銘柄になります。この画期的な改革によって、ブナハーブンはほかのアイラウイスキーにはない独自スタイルを確立したのです。

1997年、従来のブナハーブンスタイルを知って欲しいという思いから、再びピートタイプのウイスキーを発売します。現在はノンピートとピートという、2つのスタイルでウイスキー造りをしています。

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ブナハーブンの特徴

大麦イメージ

前述のとおり、ブナハーブンは他のアイラウイスキーに比べ歴史が浅いといえます。歴史が浅いにも関わらず、なぜブナハーブンは世界的に人気なブランドとなったのでしょうか。

その理由はほかのアイラウイスキーと一線を画す、湧き水、製法や味わいにあります。

ピートの影響をうけない湧き水

中でも特筆すべきなのは、湧き水です。

アイラ島の4分の1がピートという泥炭に覆われており、島内に流れる河口や水源の多くはピート由来の茶色を帯びた水質が特徴です。通常のアイラウイスキーは、このような水質で仕上げているため、土っぽいピーティーさが特徴なウイスキーに仕上がります。

しかしブナハーブンに使用する湧き水は、蒸留所の北西に位置するマーガデイル・スプリングという湧き水です。アイラ島のピートの影響を受けないように、地下にパイプを巡らせて蒸留所まで運んでいるため、ほかのウイスキーにはない、柔らかな味わいに仕上がります。

こだわりの製法

ブナハーブンは品質の高いオプティック種の大麦を使用し、2ppmのピートに焚き込みます。その後、ハスク20%、グリッツ70%、フラワー10%の比率で12時間かけて糖化させます。

発酵に関しては、2種類のイーストを加え、ボウモアの48~62時間を上回る、60~80時間かけてじっくり発酵させていきます。

また、アイラ島とスコットランドにおいて最大の容量を誇るウォッシュステイルと呼ばれる「初溜窯」で蒸留された「初溜液」をスピリッツスティルで再蒸留を行います。

こうして平均70度前後のスピリッツに仕上げられます。これは、アイラウイスキーの中でもかなり高いアルコール度数といえます。

そして熟成には、あのマーガデイル・スプリングの湧き水を加えてアルコール度数を落ち着かせます。最終的に、シェリーカスクやバーボンカスクに詰めて熟成・ボトリング・出荷をしていきます。

味わい

このようにして仕上げたブナハーブンは、他のアイラウイスキーとは違う、磯や薬品に似た匂いがしない味わいが特徴です。また、かすかなスモーキー感と潮の風味、レモンのシトラス感、甘味の中にある塩味を堪能できます。

スモーキーさがないため、大変飲みやすく、特にアイラウイスキー初心者の方におすすめです。

アイラウイスキーに興味はあるものの、その独特のクセに二の足を踏んでいるなら、ぜひブナハーブンから挑戦してみてください。ブナハーブンから徐々に慣らし、その後にスモーキーさが強いアイラウイスキーに挑戦するのもよいでしょう。

ブナハーブンの商品紹介

バーのイメージ

ブナハーブンには様々な種類の商品があります。ここではブナハーブンの代表的な商品を5つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

■ ブナハーブン12年
■ ブナハーブン25年
■ ブナハーブン トチェック ア ガー
■ ブナハーブン アン クラダック
■ ブナハーブン ステュウラーダー

ブナハーブン12年

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ブナハーブンが初めて販売したシングルモルトウイスキーが「ブナハーブン12年」です。バーボン樽をメインに熟成していますが、シェリー樽の香りもしっかりと味わえます。

黒糖や青りんごなどに似た香りと酸味、甘味が合わさったバランスの良い味わいを楽しむことができるでしょう。ストレートで飲むことで、これらの特徴をより堪能できます。

また水が加わるとフルーティーさが増すため、ロックもおすすめです。スモーキーなクセはほぼ感じられず、アイラウイスキー初心者にはピッタリの商品といえます。

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ブナハーブン25年

25年以上熟成した原酒をあわせて製造するのが「ブナハーブン25年」です。香ばしさに加え、黒糖などの和テイストも楽しめます。

全体的には甘みと酸味があり、口当たりもやわらかく、完成度の高いブナハーブンです。ただし甘さが前面に出ているため、好き嫌いはあるかもしれません。少しずつ注ぎ、その甘さを抑えて飲むことをおすすめします。

値は張りますが、熟成物を好む方や、ウイスキーコレクターにおすすめな銘柄です。

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ブナハーブン トチェック ア ガー

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スモーキーさがないことが特徴のブナハーブンですが、ピートを使用して製造するのが「ブナハーブン トチェック」です。アイラウイスキーらしいクセの強さを楽しむことができます。

ブナハーブンらしい甘酸っぱく上品な味わいに仕上がっており、ブナハーブンの中で少しクセのある商品に挑戦したい方にはおすすめの商品です。

ちなみに「トチェック」はゲール語(スコットランドのケルト系言語)で「スモーキー」を、「ガー」は「トゥー」意味しています。

実はピートを使用したブナハーブンは以前あり、「ア ガー」は続編にあたります。

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ブナハーブン アン クラダック

「ブナハーブン アン クラダック」は、免税店向けにリリースするボトルの第3弾です。

アルコール度数が50%と少し高めですが、シェリー由来の甘いニュアンスとほのかなスモーキーさで飲みやすく仕上がっています。

甘みのあるコーヒーやオロロソシェリーを思わせる香りと、濃厚でドライフルーツやキャラメルを連想させるクリーミーな味わいが特徴です。

ちなみに「アン クラダック」ゲール語で「海岸」を意味しています。

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ブナハーブン ステュウラーダー

2018年に「The Scotch Whisky Masters」金賞を受賞し、そのクオリティの高さから贈り物にもピッタリなのが「ブナハーブン ステュウラーダー」です。ファーストとセカンドフィルのシェリー樽で12年間熟成された原酒を使用しています。

他のブナハーブンは甘酸っぱさや甘さが特徴でしたが、ブナハーブン ステュウラーダーはスパイシーが強く、ドライな仕上がりが特徴です。贈り物だけでなく、自分へのご褒美としても購入されてみてはいかがでしょうか。

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まとめ

今回はブナハーブンの歴史や特徴、代表的な商品を5つ紹介しました。

ブナハーブンはアイラウイスキーの中でも歴史が浅いブランドです。そのため従来のアイラウイスキーとは違う切り口で作られており、その独自性を堪能できます。
クセの強さがなくなり、やわらかい口当たりを楽しめることから、アイラウイスキー初心者にはピッタリのウイスキーといえるでしょう。

どのアイラウイスキーから挑戦すれば良いか迷っているかは、ぜひブナハーブンから試されてはいかがでしょうか。

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