人気急上昇中!中国のおすすめワインと特徴、代表的なぶどう品種、歴史を紹介
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中国のお酒と聞くと「紹興酒」や「杏露酒」をイメージしますよね。
しかし、実は中国はワインの生産も盛んとなっていて、ワイナリーの数は900以上もある知られざるワイン大国となっています。
日本には中国ワインがほとんど輸入されておらず、存在を知らなかった人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、中国のおすすめワインを10選厳選してお届けします。
この記事を読むと、中国ワインの特徴や歴史、産地と代表的なぶどう品種が分かります。中国ワインに興味がある人はぜひ参考にしてみてください。
中国ワインの特徴
日本では知られていない中国ワインですが、2018年の統計では世界6位の生産量を誇っています。
ブドウの栽培面積はスペインについで世界2位。国土の広さや人口の多さもあり、ワイン造りが盛んに行われるワイン大国です。
またフランスやイタリアの有名メーカーが畑を所有し、中国でワイン製造を行っているケースも珍しくありません。
中国ワインの歴史は、9000年前の紀元前まで遡ると言われています。ただし「旧世界」ではなく、ワインの歴史が新しい「新世界」に分類されています。
考古学者の考察では、山ぶどうからワインのような酒を造っていて、5世紀の「唐の時代」に入るとワイン文化が盛んになったそうです。
そして12世紀の「明の時代」に入ると、白酒や紹興酒の生産が増え、ワイン文化が薄れていきました。
しかし19世紀になると上流階級向けにワイン生産が行われるようになり、品質が向上していきます。その結果、900以上のワイナリーが生まれ、世界でも有数のワイン大国となりました。
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中国ワインのおすすめ銘柄
次に中国ワインのおすすめ銘柄を紹介します。
今回厳選したワインはこちらです。
■ シャトー・チャンユー・カステル 珍蔵級 (赤)
■ ル・シズィエム・エレマン ナチュール 自然 (赤)
■ グレイス・ヴィンヤード ディープブルー (赤)
■ ロン・ダイ ドメーヌ・バロン・ド・ロスチャイルド (赤)
■ 長城ワイン 長城華夏大酒窖 (赤)
■ 長城ワイン 長城華夏大酒窖 5号 (赤)
■ ル・シズィエム・エレマン ラ・ヴィ 生命 (白)
■ チャンユー・カステル シャルドネ (白)
■ ゴールデンアイスバレー (白)
シャトー・チャンユー・カステル 珍蔵級 (赤)
こちらは「蛇龍珠(シャーロンジュー)」を使用した赤ワインです。
ヨーロッパ屈指のワイン企業「カステルグループ」と山東省煙台のワイナリーが提携して生産しており、中国ワインの中でも高く評価されている銘柄です。
濃厚な果実味と程よいタンニンがあり、樽のアロマも感じられるエレガントな飲み口が特徴です。
ペアリングは同じ濃厚な食材や、煮込み料理が合います。
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ル・シズィエム・エレマン・ナチュール 自然 (赤)
ル・シズィエム・エレマンは、中国政府が国を挙げて開発を進めた寧夏回族自治区の自然派ワイン。フランスボルドーの高品質なワインを目指しており、現在世界中から注目されています。
製造するのは、フランスでワイン醸造に深く関わってきたアモリ・ド・サンセィ氏と、中国業界を代表する重要人物ワン・ピンライ氏。フランスの技術を取り入れ、中華の文化と寧夏のテロワールを融合させたワイン造りを行っています。
使用するぶどう品種は、カベルネ・ソーヴィニヨンを主体にマルスランとメルローをブレンド。14か月熟成を得て、出荷されます。
カベルネ・ソーヴィニヨン品種ならではのカシスとブラックベリーの香りに加え、アクセントとなる黒胡椒のニュアンス。口に含むと、繊細なタンニンと程よい酸味が楽しめます。
ロースト料理と相性が良く、北京ダックやチャーシューとマリアージュします。
おすすめペアリング | ||
北京ダック | チャーシュー | 小籠包 |
グレイス・ヴィンヤード ディープブルー (赤)
1997年山西省太谷市に設立した家族経営の小規模ワイナリー「グレイス・ヴィンヤード(怡園酒荘)」の赤ワインです。
キャセイパシフィック航空のファーストクラスでも提供されており、現地ではプレミアムワインとして人気を集めています。
ディープブルーはカベルネ・ソーヴィニヨン品種を主体に、2種類のフランス樽を使用。骨格がしっかりしており、豊かな果実味と複雑味、ミネラル感が楽しめます。
日本ではあまり出回らない銘柄ですが、高級ワインを飲みたい方におすすめです。
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ロン・ダイ ドメーヌ・バロン・ド・ロスチャイルド (赤)
フランスの5大シャトーとして知られるシャトー・ラフィット・ロートシルトを運営するドメーヌ・バロン・ド・ロスチャイルドが手掛ける高級中国ワインです。2008年にフランスの有名ワイナリーが中国へ進出したと、世界中で大きな話題となりました。
それから10年の年月をかけて誕生したのが、こちらのロン・ダイ。パーカー・ポインでは93点、ジェームス・サックリングでは96点を獲得しています。
ロン・ダイは、中国の銘醸造地 山東省の花崗岩土壌と、日光をたっぷり浴びたぶどうから造られています。濃縮した果実の味わいと、樽熟成から醸し出されたココアの香りが特徴。渋みは穏やかで、深い余韻が楽しめます。
ペアリングは、ビーフステーキ、フォアグラ、シチューなどの濃厚な料理と相性がマッチします。
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長城ワイン 長城華夏大酒窖 (赤)
中国で古い歴史をもつ長城ワインのカベルネ・ソーヴィニヨンの単一ワインです。
長城のふもと中国河北省沙城地区で栽培されたぶどうのみを使用し、18か月間にわたりオーク樽で熟成した後、さらに6か月間瓶内熟成します。
ブラックグーズベリーやブラックチェリー、チョコレートを連想させるオークの香りが入り混じった複雑味帯びた香りが特徴。
味わいは、力強さの中にも甘みがあり、上品なタンニンが楽しめます。お値段は7,000円前後ですが、手土産や贈り物に喜ばれるでしょう。
合わせる料理はメインディッシュがおすすめ。煮込みハンバーグや角煮、ショコラケーキが合います。
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長城ワイン 長城華夏大酒窖 5号 (赤)
こちらは、先ほど紹介した長城華夏大酒窖ワインシリーズの5号商品。通常の長城華夏大酒窖ワインに比べ、よりお手頃な価格で購入できます。
オーク樽のバニラとよく熟れた豊かな香りが特徴で、しなやかなタンニンと長く続く甘い余韻が楽しめます。
コスパ重視の方におすすめです。ペアリングはイタリアンや、春巻き、青椒肉絲などの中華料理とも相性がマッチします。
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ル・シズィエム・エレマン ラ・ヴィ 生命 (白)
ル・シズィエム・エレマンの白ワインです。標高1000mに位置するぶどう畑から採れたシャルドネ品種を100%使用し、一本一本丁寧に造られています。
グラスに注ぐと、非常にフローラルな香りを放ちます。口に含むと柑橘系、洋梨、パイナップルを連想させるアロマに変貌。酸味はキリっとしてて、エレガントに楽しめるワインとなっています。
合わせる料理は、チーズや魚介をたっぷり使った八宝菜などと相性バッチリです。
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チャンユー・カステル シャルドネ (白)
上記と同じワイナリー「シャトー・チャンユー」が生産するシャルドネの白ワインです。寒冷な地域で栽培されたシャルドネはミネラルや酸味が豊富に含まれています。
引き締まった上品な酸味と繊細な飲み口が特徴で、フランス・ブルゴーニュのワインを彷彿とさせてくれます。
食前酒や食中酒におすすめ。合わせる料理は中華料理のほか、和食とも相性が良いです。
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ゴールデンアイスバレー (白)
こちらはカナダのアイスワインメーカーと提携をし、造られた天然のアイスワインです。
中国遼寧省に世界最大級のアイスワイン畑を作り、人口凍結を行わない自然派なワインを開発しました。中国初のアイスワインでもあり、上品な甘さと芳醇な香りが多くの人を魅了しています。
甘口なワインが好きな方におすすめです。食後酒のデザインとして楽しんでみてください。
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中国ワインの主な産地
中国ワインの代表的な産地は、山東省煙台・寧夏回族自治区・新疆ウイグル自治区・雲南省の4つです。
続いてはこれらの特徴を紹介します。
山東省煙台(さんとうしょうえんだい)
山東省煙台市は、120年以上のワインの歴史を持つ中国を代表する地域です。
国際ブドウ・ワイン機構からアジアで唯一、「ワイン都市」として認定を受けており、世界的に認められています。
山東省煙台はフランス・ボルドーと同緯度に位置し、ブドウ以外のフルーツ栽培も有名な地域です。ワイナリーやシャトーが立ち並び、高品質なワイン造りが行われています。
寧夏回(ねいかかい)族自治区
中国内陸部にある寧夏回族自治区は、200以上のワイナリーがある中国屈指のワイン産地です。
標高が高く日照時間が長いだけでなく、年間の降水量が少ないため、ブドウに害虫が発生しにくい地域としても知られています。そのため、無農薬や有機栽培のワインが造れると注目をされているんです。
フランスの有名ブランド「シャンドン」の畑もあり、高品質なワインが造れると証明されています。
新疆(しんきょう)ウイグル自治区
昔からブドウの産地として栄えたウイグル自治区は、ワインの生産も盛んです。
近年はワイン生産量が増え、2025年までに150以上のワイナリーの建設、30万リットルの生産を目指すとのこと。これからワイン産業を盛り上げていくと中国政府も発表しており、300億元以上の経済効果が見込まれると予測されています。
雲南省(うんなんしょう)
雲南省は標高2000mを超えるヒマラヤ山麓にある地域で、1500m前後の土地にブドウ畑が広がっています。
標高が高いと太陽光が強くなるため、ブドウの果実も凝縮。果実味が強いワインが造られています。
品質の高いブドウが栽培されることから、フランスのワイン大手モエ・ヘネシーもこの地でワイン造りを行っているそうです。
中国ワインの代表的なブドウ品種
中国ワインの代表的なブドウ品種は以下です。特徴を見ていきましょう。
■ カベルネソーヴィニヨン
■ メルロー
■ 蛇龍珠(シャーロンジュー)
■ シャルドネ
■ リースリング
■ ローズハニー
カベルネソーヴィニヨン
カベルネソーヴィニヨンはフランス・ボルドーが原産のブドウ品種です。
強いタンニンと果実味が特徴で、まさに「赤ワインの王様」。バランスが良いので、中国ワインの品種に迷ったら、まずカベルネソーヴィニヨンを試してみてください。
メルロー
メルローもフランス・ボルドーが原産のブドウ品種です。
果実味が強く、まろやかで口当たりが優しいワインが出来上がります。プラムやブルーベリーのような甘みもあり、女性や初心者にも飲みやすいでしょう。
蛇龍珠(シャーロンジュー)
蛇龍珠(シャーロンジュー)は、寧夏回(ねいかかい)族自治区で栽培されている中国独自のブドウ品種です。
謎が多いブドウ品種で、カベルネフランやカルメネールの一種とも言われていますが、その真相は解明されていません。
味わいはスパイシーで、エスニック料理や中華料理との相性は抜群です。ワインは中華料理と合いにくいと言われていますが、さすが中国独自の品種、現地の料理とよく合います。傾向としてシラーの味わいに近いです。
日本に輸入されている銘柄もありますので、気になる方はぜひ飲んでみてください。
シャルドネ
シャルドネはフランス・ブルゴーニュ地方原産の白ブドウ品種です。
程よい酸味とキリッとした飲み口が特徴で、そのバランスの良さから「白ワインの女王」とも呼ばれています。
育つ地域によっても味わいや香りが変わり、寒地ならさっぱり柑橘系、温暖地ならトロピカルな印象になります。
リースリング
リースリングはドイツを代表する白ブドウ品種です。
強い酸味があり、辛口のものから極甘口まで、さまざまな白ワインに変身します。
主に甘口のワインになることが多いので、甘めのワインが好きな人はリースリングを選ぶといいでしょう。
ローズハニー
ローズハニーは中国のみで栽培されている希少なブドウ品種です。もともとはフランス原産の品種でしたが、虫害で絶滅をしてしまい、現在は中国だけで栽培をしています。
ただし、ほとんど情報が出回っておらず、「謎のブドウ品種」と呼ばれているんです。中国にいく機会がある人は、ぜひローズハニーのワインを試してみてください。
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中国ワインの選び方
広大な土地を持つ中国では、様々なワインが造られています。
そこで今回は選び方が分からない方のために、生産者・生産地・ぶどう品種に注目した3つの選び方を紹介します。
生産者で選ぶ
ワインは生産者によって個性が異なります。そこで規模を目安にするといいかもしれません。
例えば大手ワイナリーでは先進的な技術を取り入れている所が多いので、安定した品質のワインを味わうことができます。
一方で家族経営のような小規模のワイナリーは、手の込んだワイン造りやこだわりが多く、個性的なワインに出会えますよ。
生産地で選ぶ
前述した通り、中国では大きく山東省・寧夏回族自治区・ウイグル自治区・雲南省の4つの産地でワイン造りが行われています。
高品質なワインを飲みたい方は、山東省のワイン。色々な銘柄を飲み比べたい方は、寧夏回族自治区のワイン。飲みごたえのあるワインが好きな方は、雲南省を選んでみてください。
そして近年製造量がうなぎ登りなウイグル自治区では、若いワインブランドが多く、安くお手頃に飲みたい方におすすめです。
ぶどう品種で選ぶ
自分好みのワインを選びたい方は、ぶどう品種に注目しましょう。
中国ワインでは、固有品種のほか、国際品種も数多く栽培されています。
力強い味わいを楽しみたい方はカベルネ・ソーヴィニヨン。まろやかな味わいを楽しみたい方はメルローといったように、ぶどう品種の特徴を抑えると選びやすくなりますよ。
まとめ
今回は、中国ワインの特徴や歴史、おすすめの銘柄を紹介してきました。
日本人には馴染みのない中国ワインですが、日本よりもワイン造りが盛んだと分かりましたね。フランスやイタリアの有名メーカーの畑もあるということで、これからの成長が楽しみです。
気になる方はネット通販などで中国ワインを注文してみてくださいね。
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