高フェノール値のウイスキーランキング5選|スモーキーなピート感楽しめる銘柄を紹介
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ピートの効いたウイスキーのテーマでは必ず耳にするであろう「フェノール値」。
しかし、一体この数値が何を意味しているのかは、よほどのウイスキー好きを除いてほとんどの方は知らないはず。
そんなウイスキーにまつわるフェノール値について、本記事ではまず概要を解説し、次にフェノール値の高さが楽しめるおすすめの銘柄を紹介していきます。
ウイスキー選びの参考にもなるプラスαな知識の一つですので、ぜひ皆さんこの機会に押さえておきましょう。
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目次
フェノール値とは?
「フェノール値」とは、ピート(泥炭)によって麦芽を燻煙乾燥した後に計測した、フェノール類の量を意味します。
フェノール値が高いウイスキーは、ピートの燻製度合いが高いことを意味するため、結果的にウイスキーにも強烈なスモーキーさやピート香がもたらされているのではと推測できます。
次にフェノール値を詳しく理解するためにも、ピートとは何か、そして基準となる数値についてみていきます。
フェノール値を左右する”ピート”とは
ピートとは、主にスコットランドの湿地帯で採取される泥炭のことで、ウイスキーの製造過程で大麦麦芽を乾燥させる際に燃料として使用されます。
ピートが燃焼する際に発生する煙が麦芽に吸収され、これがフェノール化合物としてウイスキーに残ることで、あの特徴的なスモーキーさが味わいにもたらされます。
それでは、次に基準となるフェノールの数値についてみていきましょう。
フェノール値の基準の数値
フェノール値は通常「ppm(parts per million)」で表され、ピートの燻製度合いが強いほどその数値が高くなります。
フェノール値の基準として、以下の数値を参考にしておきましょう。
軽度・・・10~20ppm
中程度・・・20~50ppm
重度・・・50ppm〜
ちなみに、ジャパニーズウイスキー銘柄の中でもスコッチスタイルに最も近い「白州」で5ppm。
ピートの効いたアイラモルトの中でも比較的ライトで飲みやすいとされている「ボウモア」で25ppmとなっています。
よって、ピート香が少しでも苦手な方は10ppm以下を目安に選び、好みの方はボウモアの25ppmを基準にそれ以上のものを選ぶのがおすすめです。
フェノール値で誤解されやすいポイント2つ
ここまで、フェノール値が高いほどウイスキーのピート感が強く、スモーキーな風味が際立っていると紹介してきました。
しかし、フェノール値はウイスキーのスモーキーさを理解するうえで重要な指標ですが、よく誤解されやすいポイントが2つほどあります。
【誤解その1】高フェノール値=スモーキーフレーバーが強い
フェノール値が高いからといって、出来上がりのウイスキーが強くスモーキーかは安易に断定できません。
何度も言うように、フェノール値は燻製度合いを示すものであり、出来上がりのウイスキーのスモーキーなフレーバーの強度を指すものではありません。
実際に、ウイスキーの製造工程(発酵、蒸留、熟成)の段階でスモーキーフレーバーの強度はいくらか調整できますし、用いるピートの種類によってもフレーバーの印象は変わるのです。
フェノール値はあくまで一つの指標に過ぎないということを、改めて理解しておきましょう。
【誤解その2】ノンピートの銘柄はフェノール値が0
ピートを使用しない「ノンピート」のウイスキーでも、フェノール値が完全にゼロになるわけではありません。
よくワインでいう”酸化防止剤(亜硫酸)無添加”を謳っているものでも、実際はワインの発酵段階で自然に酸化防止剤となる成分が生成されているため完全に0とはいえない問題と原理は全く同じです。
フェノール化合物は麦芽自体にも含まれているため、出来上がるウイスキーにも微量ながらフェノール化合物は含まれていることになります。
ただし、その数値は極めて低く、実際に口にしてもこうした銘柄でスモーキーさを感じることはほとんどありません。
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フェノール値が高いウイスキーランキング5選!
ここでは、特にフェノール値が高く、スモーキーな風味が際立つウイスキー銘柄を紹介していきます。
今回紹介している銘柄は、フェノール値も高ければスモーキーフレーバーもしっかり強い、いわば玄人好みの味わいばかり。
ピート香が好きな方も、経験として強いスモーキーフレーバーを感じたい方も、今回紹介している銘柄は皆さんの期待を裏切らない”クセ者”揃いとなっています。
ラフロイグ 10年
「ラフロイグ 10年」は、約40ppmのフェノール値を持つアイラ島を代表するピートウイスキーで、その強烈なスモーキーさとヨード香が特徴です。
ピートの効き具合は強く、独特の医薬品のような風味が感じられます。
初心者には挑戦的な一杯ですが、ピート好きにはたまらない味わいです。
アードベッグ コリーヴレッカン
「アードベッグ コリーヴレッカン」は、アイラ島産の中でも特に高いフェノール値を誇り、スモーキーでピート香が強烈です。
平均して50~60ppmのフェノール値を持ち、そのスモーキーさとともにスパイシーで複雑な味わいが楽しめます。
力強いピートの風味を求める方におすすめのウイスキーです。
キルホーマン マキヤーベイ
「キルホーマン マキヤーベイ」は2005年にアイラ島に構えられた人気銘柄の一つ。
大麦麦芽はフェノール値50ppmのものを使用することで、パンチの効いたピート感に仕上がっています。
アタックには力強いヨード感とスモーキーさの乗った風味が感じられつつも、全体のバランスは非常によく取れているため、クセの割にはスムーズに飲める印象を受けています。
ロングロウ ピーテッド
「ロングロウ ピーテッド」は、スコットランドのキャンベルタウン地域にあるスプリングバンク蒸留所が手がけるシングルモルトウイスキー。
本日紹介している銘柄の中でも入手困難な銘柄の一つで、ピート好きであれば誰しも自宅に常備していたい一本でしょう。
フェノール値は50ppmと高水準。
バニラを思わせる甘やかさ、クリーミーさと塩気の混じった塩バターのようなリッチな塩味が特徴的に感じられます。
オクトモア
「オクトモア」は、スコットランドのアイラ島にあるブルックラディ蒸溜所が生産するシングルモルトウイスキー。
なんと、そのフェノール値は業界最高水準の200ppmを超えることもあります。
非常に強烈なスモーキーさとピート香が特徴で、ピート好き垂涎の品の一つとなっています。
味わいは力強くも、複雑かつスムーズ。スモーキーさが際立ちながらも他の要素とのバランスも秀逸で、最後は長い余韻とともにフィニッシュを迎えます。
まとめ
この記事では、ウイスキーにおけるフェノール値について、その総論とおすすめ銘柄を紹介しました。
フェノール値が高いウイスキーは、強烈なピート香と独特の風味を持ち、ピート好きにとっては欠かせない指標の一つと言えるでしょう。
しかし、フェノール値が高いからといって、必ずしもそのウイスキーが強いスモーキーフレーバーを有しているかは限らないということも学びましたね。
フェノール値について知っている人は未だごく少数ですので、ぜひ当記事を機に、今後のウイスキー選びの選択肢の一つとしてフェノール値も参考にしてみてはいかがでしょうか。