ワインをデキャンタージュする3つの理由とおすすめの容器、正しいやり方を紹介!
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ワインを飲むときにしばしば行われるのが、デキャンタージュです。お店でワインを空けた際に見たことがあるという人もいるかもしれませんね。
では、このデキャンタージュはなぜ行われているのでしょうか?また、デキャンタージュを行うことによって何が変わるのでしょうか?
今回はこのデキャンタージュについて解説し、デキャンタージュを行われる重要な理由と、ワインのデキャンタージュにおすすめな容器を紹介します。
デキャンタージュとは?意味を解説
デキャンタージュをわかりやすく言うと、ワインをデキャンタに移す行為をいいます。
デキャンタは、「デカンタ」とも呼ばれるものです。ワインを移し替えるために作られたガラス製の瓶でもあります。
なお、デキャンタはシェリー酒などの「ワイン以外のお酒」を入れるためにも使われると解釈する向きもあります。しかし現在は単純に「デキャンタ」とだけ記した場合は、ワイン用の器を指すことが多くなりました。
そのため、シェリーやウイスキー用のものには「シェリー用デキャンタ」「ブランデー用デキャンタ」などと記されるようにと変化しています。
デキャンタの形は実にさまざまです。比較的よく見られるのは、小さい上部分と幅の広い大きな下部分で構成された、砂時計のような形のものでしょう。
それ以外にも、花瓶のような形になっているものがあったり、細長い1の形の首に丸いボウルがついたものがあったりします。また、注ぎ口がねじ曲がっている、少しユニークな形のデキャンタもあります。
デキャンタージュはなぜ行われる?3つの理由
なぜデキャンタージュを行うのか、これには大きく分けて3つの理由があります。
1. ワインの中に入っている物を取りのぞく。
2. 香りを開かせる。
3. ワインのバランスをとる。
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
①ワインの中に入っている物を取りのぞく
熟成期間を経て出荷されるワインの中には、飲むのに適さないものも入っています。その代表例ともいえるものが、「オリ(澱)」です。
これは、タンニンなどが酸化されることで生じるものであり、ワインの生成途中で生じることがあるものです。一概には言えませんが、一般的に、長い熟成期間を経たワインに生じやすいものだといえます。また、タンニンなどが強く出るワインは、オリが出やすい傾向にあります。
このオリは、当然液体よりも重いので、ワインの底に沈みこんでいくことになります。しかし注ぐ過程で、このオリが舞い上がり、グラスの中に入ってしまうことがあります。これを防ぐために、デキャンタージュをしてオリの存在を確認するのです。
ちなみに、ボルドーワインがいかり肩になっているのも、この「オリ」が関係しています。ボルドーワインはブルゴーニュワインに比べてタンニンが強く出る傾向にあるため、オリも生じやすいのです。
ボルドーワインの場合は、この「いかり肩」の部分にオリをひっかけてワイングラスに注ぐことを想定しているため、ボトルの形がこのようになっているのです。
なお、オリは長期熟成した赤ワインによくみられます。しかし白ワインであっても、まれにオリが生じます。
②香りを開かせる
恐らく、もっとも有名なデキャンタージュする理由がこれなのではないでしょうか。
抜栓したばかりのワインは、香りがあまり強く出ません。また、まだ若い状態のワインの場合、あまり香りが開いていない状態にあることもあります。
この場合、酸素に触れさせることで香りを強く開かせることを試みる必要があります。
グラスに単純に注がれた場合に比べ、デキャンタージュを行った場合は「ワインの表面に触れる空気」が多くなります。そのため、ワインの酸化が進み、香りが出やすくなるのです。
ただこのような目的で行う場合は、「その後のワインの状況」を確認しなければなりません。一度酸化したワインは、もう元には戻せません。
抜栓したときに「まだ香りが花開いていないな」と感じてデキャンタージュをしたものの、食事を進めていくうちに酸化が進みすぎてしまった……というような状態に陥ることもあるからです。
③ワインのバランスをとる
デキャンタージュを行うことで、ワインの渋みであるタンニンが柔らかくなります。
また、冷蔵庫から出したばかりのワインの温度を適温にするなどの効果も見込めます。
ワインのバランスをとり、「よりおいしい状態でワインを飲ませることができるようになるのです。
【番外編】雰囲気づくりにもなる!?
また、これは番外編ではありますが、「よりすてきな空間だと思ってもらうため」ということで、デキャンタージュを行う場合もあります。デキャンタージュは非常に美しく、またプロの技が見られる場面でもあります。
記念日のレストランなどで、鮮やかな手つきでデキャンタージュをしてもらうと気分も良くなるでしょう。このような演出面での効果もあって、デキャンタージュを行うこともあります(もちろん、相手はプロのソムリエですから、デキャンタージュに適さないワインを演出のためだけにデキャンタージュを行うことはありません)。
ワインを飲むならデキャンタージュすべき?
このように様々なメリットから、ワインはを飲むならデキャンタージュしたほうが美味しくなると思いますね。しかし、一概にそうとは言い切れません。
実はデキャンタージュしたほうが美味しくなるワインと、美味しくならないワインがあります。解説していきます。
デキャンタージュしたほうがいいワイン
デキャンタージュしたほうがいいワインは、渋みや酸味が強いワインや、香りが開いてないワイン、そして長く寝かせたワインです。
中でも渋みが強いワインは、酸素に触れることで甘みが増し、全体的に飲みやすい印象になります。
特にカベルネ・ソーヴィニヨンなど、渋みが強い黒ぶどう品種を使用したワインにおすすめ。普段渋くて苦手だと思っている方はぜひ試してみてください。
また若いうちからいただくワインは香りが開いてないワインが多いので、こちらもデキャンタージュが有効です。
デキャンタージュしないほうがいいワイン
一方で、デキャンタージュしないほうがいいワインは、繊細なワイン、そして炭酸を含んだワインです。
味わいが繊細なワインの場合は、デキャンタージュすること香りが飛んでしまったり、本来のバランスが崩れることがあります。特に白ワインはデリケートな物が多いので、おすすめしません。
より美味しくするためのデキャンタージュですから、味わいを損ねては本末転倒です。なので、デキャンタージュする際は効果が有効的なワインを選んで行うようにしてください。
デキャンタージュにおすすめの容器
デキャンタージュするメリットをいくつか紹介しました。
早速自分でもやってみたいなと思った方に、初心者でも扱いやすいデキャンタージュにおすすめの容器をご紹介します。
Lazysong デキャンタ ブラシと蓋付き クリスタルガラス
こちらのワインデカンタは、デキャンタージュにおすすめな定番の形です。
クリスタルガラスで造られた細口タイプで、ワインが酸素に触れる時間をうまくコントロールできます。また鉛やバリウムなどの有害な物質は使用しておらず、環境にもやさしいです。
ワインが1850ml入る大容量となっており、光沢のある仕上がりでエレガントな空間を演出してくれるでしょう。
成熟したワインや大人数でワインを楽しみたい時におすすめです。
青山硝子 デキャンタ ワイン 350ml
こちらのワインデキャンタは、業務用ガラス食器の卸売を行う青山硝子が製造する商品です。
容量は350mlの細口タイプとなっており、初心者でも扱いやすいのがポイント。大きすぎず、コンパクトなサイズ感は狭い食器棚にも対応できます。
ひとり飲みや、若いワインにおすすめなワインデキャンタです。
Lusciouz ルーシャズ シャワーエアレーター
こちらは、飲みたい分だけデキャンタージュしてくれる優れものです。
ワインを注ぐとフィルターでオリを取り除き、自動でかくはん。その後、真ん中にある噴気孔で空気を吸い込んで、一瞬でデキャンタージュしてくれます。
テーブルの上においてもオシャレなデザインが特徴で、特別な空間を演出したい時におすすめです。
初心者の方でも簡単にデキャンタージュできますよ。
正しいデキャンタージュのやり方
デキャンタージュのやり方は難しそう。素人ができないと思っていませんか?実はそんなことありません。ワインのデキャンタージュはちょっとしたコツやポイントを抑えると、初心者でも簡単にできます。
最後に、正しいデキャンタージュの手順を紹介します。ぜひ、味わいの変化を楽しんでみてください。
オリを沈める
まずデキャンタージュを行う前に、下準備しておきたいのがワインのオリを沈めることです。
オリがあるワインの場合は、飲む数日前から垂直で置いてください。一方でオリを持たないワインの場合は、下準備は必要ありません。
ゆっくり抜栓
次は抜栓する際に、沈めたオリが舞い上がらないように気を付けてください。
静かに、そしてゆっくりと抜栓を行うといいでしょう。
光を使ってワインを注ぐ
オリが入らないように、光を使ってワインをデキャンタに注ぎましょう。
コツとしては、ライトをデキャンタの底から当てることです。注ぐ際は、デキャンタとワインボトルを傾けて静かに注いでください。
空気に触れさせる
ワインをデキャンタに移すことができたら、次は空気に触れてみましょう。
デキャンタ内に注いだワインをよく回し、空気に触れる時間を作ります。こうすることで香りが開いて、より飲みやすくなりますよ。
まとめ
今回は、ワインのデキャンタージュについて紹介しました。
デキャンタージュはレストランでよく目にするものです。ただ、一般家庭でももちろん買うことはできます。少しお高いのですが、「特別なワイン」「よりおいしいワイン」を飲むために、家に1つ持っておくのもよいですね。
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