無濾過とは?ろ過しない日本酒の特徴とおすすめ銘柄を紹介
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日本酒を探すとき時折見かける「無濾過」の文字。字面から見てなんとなくろ過していないお酒なんだろうな~と想像しますよね?しかし、名前を見ただけでどんな味わいなのかを特定することはできません。無濾過の日本酒にはどのような特徴があるのでしょうか?
今回は日本酒の無濾過を深掘りし、混同しやすい用語との違いも分かりやすくまとめていきます。
また、以下記事にて、初心者の方でも飲みやすい日本酒の選び方を紹介しています。
「日本酒の購入を検討しているが、おすすめな日本酒が何かわからない」という方はぜひ参考にしてください。
目次
無濾過とは
無濾過とは、文字通り“ろ過を行わずに造られたお酒”を指します。
一般的な日本酒ではもろみをしぼった後、澱や濁りのないクリアな状態にするためにフィルターにかけられます。しかし無濾過の場合、もろみをしぼった後のろ過作業は行われません。しぼりたての日本酒をそのまま瓶詰めして造られたのが無濾過となるのです。
ろ過していないお酒は濁りがあり、お米由来の旨味と甘みを存分に味わえるパンチのあるテイストとなります。
無濾過に限ったことではありませんが、飲み頃や保管方法には注意していただきたいところです。ひと昔前まで無濾過の日本酒は、そのあまりの劣化速度の速さから蔵元でしか飲めないお酒と言われていました。
現在は流通や管理技術の進歩のおかげで、私たちの身の回りでも無濾過の日本酒を見られるようになりましたが、そうはいっても生のものは生なので、いつまでもお酒の質をキープすることはできません。冷蔵保存を徹底し、香りや味が劣化する前に早めに飲み切るのが良いでしょう。
無濾過と似て非なるワード
無濾過と混同してしまうワードをいくつかご紹介します。
生酒
もろみをしぼった後、加熱処理(火入れ)が一度も行われずに瓶詰めされた日本酒のことをいいます。火入れさえしていなければ、加水による濃度の調整が行われようが醸造アルコールが添加されようが「生酒」を名乗ることができます。
美味しく飲める期間が短かったり搾りたてのフレッシュ感が味わえる点は、無濾過と共通する部分となります。
原酒
もろみをしぼった後、加水によるアルコール度数の調整が行われずに瓶詰めされた日本酒を指します。普通の日本酒は、アルコール度数がだいたい15%になるように水を加えて調整されます。一方原酒の場合は加水が行われないため、アルコールは20%前後と日本酒にしては高めの度数となります。
生原酒
生酒+原酒=生原酒
火入れも加水も行われずに造られた日本酒のことを言います。日本酒造りが最も盛んに行われる秋から冬にかけて出回ることが多く、新酒としてリリースする蔵元もあります。
無濾過生原酒とは?
無濾過の日本酒の中には「無濾過生原酒」というものも存在します。うすうす勘付いている方もいらっしゃると思いますが、無濾過+生酒+原酒=無濾過生原酒となります。ろ過も火入れも加水も行われずに造られた日本酒で、しぼったままの荒々しさを存分に味わうことができます。日本酒の本質を知るには打ってつけのジャンルといえそうです。
甘味や酸味、旨味、アルコールなどがそれぞれ強く主張してくるので、あまり日本酒に慣れていない方にとっては少しハードルが高いかもしれません。
無濾過の飲み方
新鮮さが命の無濾過は冷やして飲むのがおすすめ!
ストレートで飲んでも美味しくいただけますが、刺激が強すぎると感じた場合は水割りやオンザロックを推奨します。冷やすことで華やかな香りと奥深い味わいを楽しむことができますよ。
無濾過のおすすめ日本酒銘柄
次に無濾過のおすすめ日本酒銘柄を厳選してご紹介します。
今回紹介する銘柄はこちらです。
■ 梵 無濾過生原酒 純米大吟醸
■ 多満自慢 純米無濾過
■ 千代酒造 篠峯 超辛 山田錦 純米無濾過生酒
■ 花陽浴 純米吟醸 備前雄町 無濾過生原酒
■ 玉川 アイスブレーカー 純米吟醸 無濾過生原酒
梵 無濾過生原酒 純米大吟醸
福井県加藤吉平商店が手掛ける無濾過生原酒の日本酒「梵(ぼん)」です。
これまでロサンゼルス国際ワイン・スピリッツコンペティションでゴールドメダルを受賞するほか、サンフランシスコ・インターナショナル・ワイン・コンペティションでは最高賞のダブルゴールドメダルを獲得するなど、国内のみならず海外でも大人気です。
兵庫県契約栽培された山田錦を使用しており、マイナス10℃で氷温熟成させて造られています。力強い骨格があり、豊かな香りとフレッシュな旨みが堪能。
リピーターも多く、無濾過初心者でも飲みやすいでしょう。
多満自慢 純米無濾過
東京都福生市で酒造を構える石川酒造の無濾過日本酒です。文久3年から酒造りの歴史を持ち、現在は17代目となります。
先祖代々伝わる伝統的な醸造方法で醸し、お米の旨さと甘味を丁寧に引き出した純米テイストです。アルコール度数は15度と、日本酒としてやや低め。
お値段は2,000円で購入できるので、リーズナブルな価格で無濾過の日本酒を楽しみたい方におすすめします。
千代酒造 篠峯 超辛 山田錦 純米無濾過生酒
日本酒好きの人気ブランド「篠峯(しのみね)」の無濾過酒です。自然豊かな奈良県にある千代酒造が手掛けています。
山田錦で仕込み、日本酒度+10.0の辛口テイストが特徴。無濾過にこだったことで通常の篠峯に比べ、しぼりたてのようなフレッシュ感が楽しめます。
旨味もしっかりあり、食事との相性も抜群です。晩酌として楽しみたい方におすすめします。
花陽浴 純米吟醸 備前雄町 無濾過生原酒
花陽浴(はなあび)は、埼玉県羽生市にある南陽醸造が造っている無濾過の生原酒。酒造好適米「備前雄町」を55%まで精米し、アルコールは16%です。
南国フルーツを思わせるトロピカルな香りと、甘みの後から来る辛みと苦みがクセになります。
生産量が非常に少ない日本酒銘柄で、レア度は抜群。手土産やプレゼントに贈ると喜ばれるでしょう。
玉川 アイスブレーカー 純米吟醸 無濾過生原酒
京都府の木下酒造が醸す「玉川」が送り出す夏限定の無濾過日本酒です。
Ice Breakerは、日本酒好きの間でも定番の季節酒。夏になりますと、酒販店でも見かけることが出来ます。
可愛いらしいペンギンのラベルと、涼しげなブルーボトルが特徴で、暑い夏に涼を感じさせてくれる一本です。
味わいは、無濾過ならではの濃厚さとフレッシュ感、爽やかな飲み口がたまりません。特に夏の季節に飲んでほしい無濾過酒です。
まとめ
今回は日本酒の無濾過について深掘りしました。無濾過はもともと酒蔵でしか飲めなかったレアなお酒だったんですね。技術の進歩に感謝せねばなりません。
ある程度日本酒に慣れてきたら無濾過を楽しめる時は近いかもしれません。どっしりテイストのお酒がお好みの方はぜひ一度、無濾過を試してみては?
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